Menstrual pain

生理痛の原因と対処法

ひどい生理痛にお悩みの方へ

ひどい生理痛にお悩みの方へ

「生理痛がひどくて仕事も家事も手につかない」「生理痛のせいで夜眠れない」

このように、生理のたびにひどい痛みや不快感に悩まされている方は多いのではないでしょうか。実は、女性の8割が生理痛を経験したことがあるといわれ、ほとんどの女性にとって生理痛は大きな悩みとなっています。毎月訪れる生理のときの痛みは、できれば和らげたいものです。そこで、生理痛が起こる原因や、生理痛を和らげる方法についてご説明します。少しの工夫で、つらい生理痛を和らげることができるため、ぜひ参考にしてください。

ページの監修医師

東京都豊島区の池袋駅前婦人科クリニック加村和雄院長

池袋駅前婦人科クリニック 
加村和雄(かむらかずお)院長

1998年埼玉医科大学医学部卒業。病院やクリニックにて、日本産科婦人科学会専門医として研鑽を重ね、池袋駅前婦人科クリニックを開院。

どうして痛いの?生理痛の正体とは

生理痛に苦しんでいる女性は、たくさんいます。中には、日常生活に支障が出てしまうほど、ひどい生理痛にお悩みの方もいるのです。このようなひどい生理痛を「月経困難症」と呼び、そのタイプによって大きく2つに分けられます。

機能性月経困難症

「機能性月経困難症」は、子宮が強く収縮することで生じる月経困難症です。生理時には、子宮内の経血を排出するために、子宮収縮作用のある「プロスタグランジン」という物質が分泌されます。プロスタグランジンの分泌量が多いと、子宮が収縮しすぎてしまい、痛みを感じるのです。また、子宮頸管が狭いことも、痛みを強くする原因といわれています。

機能性月経困難症は、思春期の女性に発症することが多く、初潮(初経)の2〜3年後から起こることが特徴です。月経困難症のほとんどがこのタイプに分類され、身体的な問題(子宮筋腫や子宮内膜症など)がなくても発症します。

器質性月経困難症

「器質性月経困難症」は、身体に何かしらの疾患があることで発症する月経困難症です。「続発性月経困難症」とも呼ばれています。原因として子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症が挙げられ、これらの疾患を合併していることも少なくありません。また生理中でなくとも、症状が現れることがあります。

腹痛だけじゃない!生理時のつらい症状について

生理痛には、腹痛だけでなく、腰痛や頭痛などの症状もあります。日常生活に支障をきたすほど重い症状でなくとも、生理痛は不快な症状が伴います。では、なぜ生理痛は起こるのでしょうか?

腹痛

生理中の腹痛は、子宮を収縮させる「プロスタグランジン」と呼ばれる物質が原因となっていることがあります。プロスタグランジンは、子宮を収縮させ、経血を体の外へ排出するため、生理時に重要な役割を果たす成分です。と同時に、痛み・腫れ・熱を引き起こす成分でもあります。そのため、生理時にプロスタグランジンが過剰に分泌されたり、子宮内で滞ったりすると、腹痛が起こるのです。

腰痛

生理時に現れる腰痛も、腹痛と同様、プロスタグランジンが多量に分泌されることで起こります。プロスタグランジンは、子宮や子宮の周りの血流を悪くするため、骨盤を中心に痛みやだるさが起きるのです。

頭痛

生理中の頭痛は、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」という女性ホルモンの分泌量が原因となっていることがあります。生理前はエストロゲンの分泌量が減少するのに伴い、脳内物質の「セロトニン」も減少していきます。「セロトニン」は、血管の収縮を促す作用があるため、これが減少することによって、脳内の血管が拡張してしまい、頭痛が起こるのです。

生理中の頭痛は、通常の偏頭痛よりも長時間にわたって症状が続き、より強い痛みを感じる傾向にあります。

吐き気

生理中の吐き気は、腹痛や腰痛と同様にプロスタグランジンの分泌量が多いことで起こります。プロスタグランジンは、子宮だけでなく、胃や腸を収縮させる作用があるため、胃に不快感が生じ、吐き気となって現れるのです。

貧血

生理中のめまいや立ちくらみなどは、脳貧血の症状のひとつだと考えられます。脳貧血は、自律神経失調症や起立性障害のひとつで、血中のヘモグロビン値が下がる貧血とは異なります。生理中は、ホルモンのバランスが崩れやすく、それに伴い自律神経が乱れ、脳貧血が起こるのです。

また、生理の経血量が多い方は、血液が薄くなる鉄欠乏性貧血の可能性もあります。生理中に倒れそうになったり、気分が悪くなったりする場合は、イスに座る、横になるなどして、無理せず過ごしましょう。

イライラ

生理前や生理中にイライラしたり、不安になったりするのは、女性ホルモン(卵胞ホルモン)の「エストロゲン」が原因です。エストロゲンには、心と身体をリラックスさせる効果がありますが、生理期間中はエストロゲンの分泌量が減ってしまうため、些細なことでもイライラしてしまいます。生理前後にイライラしたり、情緒不安定になったりするのは、誰にでも起こることのため、ご自身を責めたり落ち込んだりしないようにしましょう。

生理痛がひどいときの対処法6選

生理痛がひどいときに、鎮痛剤を服用する方も多いのではないでしょうか。実は、生理痛を緩和させる方法は、他にもあります。ご自身で行える、生理痛を緩和させる簡単な方法を6つご紹介するので、ぜひ試してみてください。

生理痛がひどいときはとにかく「温める」

とにかく「温める」

生理のときは、とにかく「温める」ことが大切です。身体が冷えると血流が悪くなり、痛みがひどくなる原因になります。生理痛で下腹部や腰に痛みがある場合、お腹や骨盤周辺を温めるといいでしょう。毛布や膝かけを使用し、腹巻きやカイロを身につけるのもおすすめです。

また、いつもシャワーだけで済ませている方も、生理期間中は、湯船にゆっくりと浸かるようにしましょう。じっくりと湯船に浸かると、身体の芯からポカポカ温まります。

生理痛を和らげるためには、身体を冷やさないよう、日ごろから注意することが大切です。温度を下げすぎた冷房、冷たい食べ物や飲み物、薄着などは、できるだけ避けましょう。

「姿勢」に気をつける

生理中、お腹が痛いからといって、背中を丸めていませんか?生理中は、痛みがある部位をかばうために、縮こまった体勢になってしまうことがあります。しかし、身体が縮こまったり、緊張したりすると、血行を悪くしてしまう原因になるのです。

座るときは脚を開き、骨盤を立てるような姿勢がよいでしょう。また、寝るときは、横向きがおすすめです。膝を軽く曲げ、身体を少し丸めると、お腹の緊張が和らぐため、痛みが楽になります。

身体を冷やす「食べ物・飲み物」は避けましょう

生理中は、身体を冷やす食べ物や飲み物をできるだけ避けるようにしましょう。冷たい食べ物、飲み物だけでなく、砂糖をたくさん使った食べ物は、身体を冷やします。例えば、ケーキやクッキー、アイスクリームなどは、身体を冷やす代表的な食べ物です。また、カフェインは血管を収縮させる作用があり、血流を悪くする原因となるため、コーヒーや紅茶の摂取も控えるとよいでしょう。

生理中は、サバやマグロなどの、青魚を摂取するのがおすすめです。青魚には、EPAが多く含まれており、子宮が過剰に収縮するのを防ぎ、痛みの緩和に効果的だと考えられています。また、ナッツ類にはマグネシウムが多く含まれており、疲れやすさやだるさ、気分の落ち込みを和らげてくれます。特に、アーモンドにはマグネシウムが豊富に含まれているため、おやつとして取り入れるのとよいでしょう。

軽めの「運動」で血行促進

生理中に運動をするのは、少しつらいかもしれません。しかし、運動をすると血行が良くなり、生理痛を軽減する効果が期待できます。激しい運動は身体への負担になるため、軽いウォーキングやストレッチ、ヨガなどのゆったりとした運動がよいでしょう。適度な運動は、ストレスの発散やリラックスにもつながるため、できれば取り入れたい習慣です。

また、運動不足が続くと、血行が悪くなり、子宮の筋肉が硬くなります。生理中は、子宮が収縮することで経血を排出しますが、子宮が硬いと収縮がさらに促されてしまい、生理痛が悪化してしまうのです。そうならないためにも、日ごろから軽めの運動を取り入れ、血行不良を防ぐように心がけましょう

生理痛がひどいときは「ツボ押し」も効果的

「ツボ押し」も効果的

生理中のつらい症状を緩和させるために、ツボ押しやツボ温熱療法を取り入れるのもおすすめです。生理痛に効くといわれるツボを押したり、温めたりすると、血行が良くなります。ツボ温熱療法は、ホットパックで3〜5分ほどツボを温める方法で、手軽に取り入れることが可能です。ツボ押し・ツボ温熱療法どちらも、気持ちいいと感じる程度の強さや温かさで行うようにしてください。ツボ押しやツボ温熱療法は、生理中はもちろん、生理が始まる1週間ほど前から始めるとより効果的です。

生理痛の緩和に効果的な、代表的なツボを4つご紹介します。ぜひ試してみてくださいね。

気海(きかい) おへそより指で1〜2本分下がったところにあるツボが気海です。この気海を押すと全身の血行を促進する効果があるため、身体を温めることが期待できます。
合谷(ごうこく) 合谷は、手の甲にあるツボです。人差し指と親指の骨が交差する、くぼみの部分にあります。人差し指の骨の内側辺りです。自律神経の乱れを整え、生理痛だけでなく、首や肩のコリ、風邪、精神の安定などにも効果的な万能のツボと呼ばれています。
三陰交(さんいんこう) 三陰交は、足首の内側にあるツボです。くるぶしの上部から、指4本分上がったところにあります。ホルモンバランスを整えるため、婦人科系のトラブルに効果的なツボとされています。
照海(しょうかい) 照海は、くるぶしの骨から、親指1本分下がったところにあるツボです。下腹部を温め、血行を良くする効果があるといわれています。

香りでリラックス「アロマテラピー」

芳香療法とも呼ばれる「アロマテラピー」は、生理中のつらい症状を緩和させる効果が見込まれます。使用する精油の種類によって、さまざまな効果が期待されるため、ご自身の症状にあったものを選びましょう。また、入浴にアロマテラピーを加えることで、リラックス効果を高め、イライラ感を落ち着かせる効果あります。バスソルトとしてアロマテラピーを取り入れれば、塩の温熱効果によって、身体の芯からポカポカと温めることが可能です。ホットのハーブティーなら、手軽にアロマテラピーを取り入れられます。生理中に特におすすめの精油と、その効果をご紹介しますので、参考にしてくださいね。

  • ラベンダー:頭痛・筋肉痛・神経痛などの緩和、精神を安定させる効果
  • カモミール:さまざまな痛みの緩和、心地よい眠りを促す効果
  • ゼラニウム:ホルモンバランスの乱れを整える効果、不安や緊張をほぐす効果

「生理痛がひどい」こんな症状があるときには病院へ!

「生理痛はいつものことだし、大丈夫!」このように、生理痛がひどくても、市販の鎮痛剤を飲んで我慢している方も多いかもしれません。実は、生理痛は、病気が隠されている可能性があり、医療機関を受診した方がよいケースもあります。下記のような症状のある方は、婦人科や産婦人科を受診し、問題がないか確認しましょう。婦人科系の疾患は、見過ごしてしまうことが多いため、少しでも違和感のある場合には、早めに池袋駅前婦人科クリニックを受診することをおすすめします。

  • ・経血量が以前よりも増えた
  • ・生理が終わったのに痛みが続いている
  • ・不正出血がある
  • ・生理ごとに症状や痛みがひどくなる
  • ・生理痛が重くて学校や仕事を休むときがある
  • ・性行為の際に痛みを感じる

このような症状がある方は、医師の診察を受けましょう。また、ひどい生理痛には、子宮筋腫・子宮内膜症・骨盤内の感染などの、婦人科系の疾患が潜んでいる可能性があります。放置していると、不妊につながる疾患もあるため、早期発見・早期治療ができるよう、早めに当院を受診してください。

生理痛はどうやって治療するの?生理痛の治療方法とは

「生理痛がひどくて、日常生活に影響がある」このような、月経困難症の症状を改善するためには、治療が必要です。生理痛を緩和するための治療方法について、くわしくご説明します。

鎮痛剤

生理痛を緩和するために、まず処方されるのが鎮痛剤です。

  • ・ロキソニン錠
  • ・ボルタレン錠
  • ・カロナール錠

これらの鎮痛剤は、生理痛の原因となるプロスタグランジンの合成を抑える効果がある、非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs)です。また、子宮の収縮を抑える鎮痙剤(ちんけいざい)の「ブスコパン錠」が処方されることもあります。鎮痛剤は「一番痛いとき」に服用するのではなく「これから痛くなりそう」というときに服用することが大切です。早めの服用で、痛みが強くなるのを抑えます。

低用量ピル(低用量経口避妊薬/OC)

低用量ピルは、避妊のための薬と考えている方が多いですが、生理痛の緩和にも効果を発揮します。低用量ピルの服用によって、子宮内膜の増殖が抑えられ、同時にプロスタグランジンの分泌も抑えられるのです。さらに、子宮が収縮するのも抑制するため、生理痛を緩和する効果が期待できます。また、低用量ピルは、PMS(月経前症候群)や、生理不順の改善にも用いられるため、女性のQOL(生活の質)を向上させる薬剤ともいえるでしょう。

漢方薬

漢方薬は、自然由来の「生薬」を用いており、副作用の少ない治療方法です。生理痛のひどい月経困難症に対しては、下記の漢方薬を処方されることが多くなっています。

  • ・桃核承気湯(とうかくじょうきとう)
  • ・桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)
  • ・当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
  • ・加味逍遙散(かみしょうようさん)

つらい生理痛は我慢しないで!まずは病院で相談しましょう

生理痛に悩んでいる方は、一人で悩みを抱えずに、池袋駅前婦人科クリニックにご相談ください。生理痛は、病気の可能性があるだけでなく、患者様のQOL(生活の質)に関わる、大きな問題です。生理は10歳前後から50歳ころまで、およそ40年間続きます。女性の人生の中で、半分ほどの期間、付き合っていかねばならないのです。生理の症状を緩和し、快適に過ごすことは、人生の質の向上にもつながります。生理痛がひどい、毎月の生理が憂鬱とお悩みの方は、まずは一度、当院までご相談ください。医師・看護師・スタッフが、患者様のお悩みを改善できるよう、一丸となって治療に取り組みます。

生理痛のよくあるご質問

生理痛は病気ですか?
A.いいえ、生理痛自体は、病気ではありません。しかし、日常生活に悪影響がでるほどのひどい生理痛は、月経困難症と呼ばれる病気です。また、子宮筋腫・子宮内膜症・子宮腺筋症などは、生理痛を引き起こす疾患のため、注意する必要があります。生理痛がひどく、普段通り過ごすのが困難な場合や、毎月の生理痛に悩んでいる方は、一度池袋駅前婦人科クリニックまでご相談ください。生理痛の原因を確認し、痛みを緩和する方法をご提案いたします。万が一、病気が見つかった場合には、すぐに治療を開始することが可能です。
生理痛がひどいと不妊になるのでしょうか?
A.いいえ、生理痛がひどかったとしても、直接的な不妊症の原因になることはありません。しかし、子宮内膜症や卵巣疾患が生理痛の原因の場合、治療をしないと不妊症につながる可能性があります。そのため、ひどい生理痛があるときは、池袋駅前婦人科クリニックを受診し、生理痛の原因や疾患について、検査を受けるようにしましょう。
生理がこないのに腹痛がある場合、病院を受診すべきですか?
A.生理ではないときに腹痛がある場合、下記のような原因が考えられます。
・排卵痛:生理と生理のあいだに起こる腹痛で、基本的に受診の必要はありません。ただし、排卵痛が長く続くときや、痛みが強い場合には、別の原因で腹痛が起こっている可能性があるため、池袋駅前婦人科クリニックを受診しましょう。
・子宮内膜症や卵巣嚢腫(らんそうのうしゅ):激しい痛みがあります。
・妊娠:生理予定日に生理がこない状態で、腹痛がある場合に妊娠の可能性もあります。
生理中以外で腹痛がある方は、念のために当院で検査を受けるとよいでしょう。
生理痛を自分で和らげる方法はありますか?
A.はい。生理痛は、ご自身で緩和させることが可能です。身体を温める・適度な運動をする・カフェインを控える・お酒を飲まない・バランスの良い食事をするなど、ご自身でできることはたくさんあります。また、ツボ押しやアロマテラピーなどを取り入れるのもおすすめです。なかなか効果が見られない場合は、一度池袋駅前婦人科クリニックを受診し、検査を受け、生理痛の原因を突き止めましょう。原因がわかれば、患者様に適した治療を開始できます。当院は、生理痛に関するご相談も承っております。どうぞお気軽にご相談ください。

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  • 2021/07/01