Metrorrhagia

.不正出血と病気の可能性

生理じゃないのに出血が……「不正出血」の概要について

「生理予定日じゃないのに、出血がある」このように、生理期間中以外に出血が見られることを、不正出血(不正性器出血)といいます。出血量が少なかったり、一度だけの出血だったりする場合は、あまり気にも留めず心配にならないかもしれません。しかし不正出血は、子宮頸がんをはじめ深刻な病気の症状として現れている可能性もあります。そのため出血が長期間続いたり、出血量が多かったりすると、不安を覚える方も多いはずです。

そこでここでは、不正出血が起こる原因や、不正出血に隠された病気について、さらには、低用量ピルを服用することによる不正出血や、妊娠時に起こる不正出血についてご説明します。

ページの監修医師

東京都豊島区の池袋駅前婦人科クリニック加村和雄院長

池袋駅前婦人科クリニック 
加村和雄(かむらかずお)院長

1998年埼玉医科大学医学部卒業。病院やクリニックにて、日本産科婦人科学会専門医として研鑽を重ね、池袋駅前婦人科クリニックを開院。

不正出血とは?

不正出血の原因となる子宮のトラブル(子宮体がん・子宮筋腫・膣部ぶらん・子宮頸がん)

不正出血の色は鮮血や茶色などさまざま

不正出血は、生理期間以外に起こる性器からの出血のことです。不正出血の原因は、ホルモンの異常や婦人科系の病気など、さまざまなものが考えられます。排出される血液の色は、真っ赤な鮮血から茶色・ピンク色など幅広く見られ、個人差が大きいのが特徴です。

茶色い不正出血は、出血から時間が経ち血液が酸化した可能性が高いです。生理の前後の茶色い不正出血は、生理前の出血が微量だったり、生理後に子宮内に残った血液が排出されたりすることが原因となることが多いため、それほど心配はありません。ただし、茶色い不正出血が長期間続く場合は、できるだけ早く婦人科で診察を受けた方がいいでしょう。

不正出血が起こる主な4つの原因

不正出血が起こる原因は、いくつか考えられます。不正出血の原因をくわしく見ていきましょう。

器質性出血

器質性出血は、子宮・卵巣・腟などの異常で起こる不正出血です。器質性出血を起こす代表的な疾患には、子宮頸がん・子宮体がん・子宮内膜症・子宮筋腫・子宮頸管ポリープ・子宮腟部びらん・腟炎などが挙げられます。

機能性出血

機能性出血は、女性ホルモンのバランスが乱れることで起こります。思春期や更年期など、ホルモンバランスが乱れやすい時期に起こることが多いです。

中間期出血

中間期出血は、生理と生理のあいだの排卵期に起こる出血のことです。排卵期出血とも呼ばれ、問題はありません。

その他の出血

上記3つ以外にも、妊娠初期の「着床出血」や、性行為によって腟が傷つく「外傷」などが原因で不正出血を起こすことがあります。

低用量ピルの服用と不正出血の関係について

低用量ピルの服用と不正出血の関係

低用量ピルを初めて服用する方の3割程度が、不正出血を経験するといわれています。そのため低用量ピル服用中の不正出血は、決して珍しいことではありません。低用量ピルを服用すると一時的に女性ホルモンのバランスが崩れ、それが原因で不正出血が起こりるからです。低用量ピルによる不正出血は、病的な意味合いはなく、避妊効果にも影響はないため、少量の出血であれば、内服を続けても問題ないとされています。

ただし、出血の量が多い場合や、2週間以上出血が続く場合は、医師にご相談ください。

妊娠時の不正出血「着床出血」について

「妊娠しても出血があるの?」と思われるかもしれませんが、実は妊娠時には「着床出血」が起こる可能性があります。では、着床出血について、くわしく見ていきましょう。

着床出血は妊娠初期に起こる出血

着床出血は、受精卵が着床するときに、子宮内膜を傷つけることで起こる出血のことです。着床出血は、妊娠4週頃に起こり、腹痛を伴うこともあるため、生理と間違える場合があります。しかし、着床出血は生理よりも期間が短く、3日程度でおさまることがほとんどです。

予期せぬ妊娠だった場合について

着床出血は、生理と間違えやすい出血です。そのため、妊娠しているにもかかわらず生理だと勘違いしてしまい、妊娠週数が進んでしまうことがあります。出産を望まれる方であれば問題ありませんが、さまざまな理由から出産を希望されない方にとって、妊娠週数が進んでしまうのは避けたいことです。

こうしたトラブルを避けるためにも、不正出血が起こった場合は、できるだけ早く婦人科の診察を受けることをおすすめします。特に出産を望まない場合、母体保護法によって人工妊娠中絶手術(人工流産)は妊娠22週未満(妊娠21週6日)までと定めされています。またお身体への負担や危険を避けるためにも、中絶手術は妊娠11週までが望ましいとされているからです。予期せぬ妊娠の可能性がある場合は、早急に婦人科を受診してください。池袋駅前婦人科クリニックは、妊娠週数の確認だけでなく、人工妊娠中絶手術も承っております。患者様のお悩みを親身になってお伺いし、これからどうすれば一番良いのかを、一緒になって考えさせていただきます。まずは一度、当院までご相談ください。

不正出血が起こる6つの病気

不正出血は病気によって起こる可能性があります。ここでは、不正出血が起こる可能性のある6つの病気について、ご説明します。

子宮頚がん

子宮頸がんは、子宮頸部という子宮の入り口にできるがんです。HPV(ヒトパピローマウイルス)に感染することで発症しますが、このウイルスは、性行為の経験がある女性のほとんどが、一生に一度は感染するとされています。多くの場合、免疫の力で自然にウイルスは排除されるため、全ての女性が子宮頸がんを発症するわけではありません。しかしウイルスを排除できずに、感染が長期間持続した場合に、子宮頸がんになる可能性があります。HPVは感染に気づかないことが多いため、定期的に子宮頸がん検診を受けるようにしましょう。

子宮体がん

子宮体がんは、子宮体部(子宮の奥のほう)にできるがんです。「卵胞ホルモン(エストロゲン)」という女性ホルモンが原因で発症することが多く、子宮内膜増殖症から子宮体がんに進行します。閉経前に発症することは稀で、発生率は40代後半から60代がピークといわれています。近年日本でも増加傾向にあるため、更年期や閉経後に不正出血が見られる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

ポリープ

ポリープは、子宮内部や子宮頸部に生じるできもののことです。子宮頸部にできる頸管ポリープは、不正出血の原因になります。頸管ポリープは、摘出時には麻酔なしでも痛みを感じないため、定期的に検査を受け、発見されたら摘出するようにしましょう。

子宮内部にできる内膜ポリープは、女性ホルモンのエストロゲンによって、子宮内膜が増殖することで生じます。無症状のことがほとんどですが、着床障害や、子宮体がんに発展する可能性があるため、定期的に検査を受けることが大切です。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮にできるこぶのような腫瘤(しゅりゅう)のことです。30歳以上の女性の20%~30%ほどが発症するといわれています。子宮筋腫になると、おりものの増加や生理痛・生理以外の腹痛・不正出血・貧血などが起こりますが、筋腫の位置により症状は変わります。また治療が必要かどうかも発症部位により異なります。また、子宮筋腫は、不妊症や流産を引き起こす可能性もあるため、妊娠を希望される場合は、定期的に検査を受け、治療するようにしましょう。

子宮内膜症

子宮内膜症は、本来は子宮内部にある子宮内膜組織が、子宮以外の場所(卵巣・子宮表面・腹膜など)で増殖・剥離する疾患です。女性ホルモンの影響で生理周期に合わせ増殖し、周囲の組織と癒着してしまうと、激しい腹痛や腰痛などの生理痛が起こり、不正出血・性交痛・排便痛などを起こします。また子宮内膜症を発症した方の30%ほどが不妊症となっているともいわれており、注意が必要です。

クラミジア感染症

クラミジア感染症は、日本でもっとも患者数が多い性感染症です。「クラミジア・トラコマチス」と呼ばれる細菌によって引き起こされます。クラミジアは無症状であることがほとんどですが、感染により子宮の入り口が炎症を起こし(子宮頸管炎)、おりものが増加したり、不正出血が起こったりする可能性があります。

不正出血が続く…病院に行く目安とは

一般的に、不正出血が2週間程度続く場合は、婦人科などの医療機関に相談したほうがいいとされています。このような場合は、ホルモン剤による止血処置を行うことが多いです。しかし、深刻な病気が不正出血の原因となっている可能性もあるため、不正出血が起こったら、出血期間に関係なく、医師に相談することをおすすめします。特に、下記の項目に当てはまる方は、早めに池袋駅前婦人科クリニックを受診してください。

  • ・出血量が多い
  • ・強い痛みを伴っている
  • ・不正出血が何度も起こっている
  • ・閉経したのに出血がある
  • ・2週間ほど出血が続いている

不正出血と腹痛が同時に起こる場合はすぐに病院へ

不正出血と併せて、腹痛が起こる場合は、すぐに池袋駅前婦人科クリニックを受診しましょう。月経に関連した腹痛の可能性もありますが、子宮外妊娠や卵巣出血など、迅速な処置が必要なケースもあるため、注意が必要です。

不正出血の検査方法と費用について

不正出血が見られたときに行う主な検査は下記の通りです。不正出血は子宮頸がんや子宮体がんなど、重大な疾患が原因となっている可能性があります。そのためまずは、命にかかわる疾患かどうかを検査する必要があるからです。また、子宮や卵巣の状態を確認するために、超音波検査も欠かせません。

池袋駅前婦人科クリニックでは、不正出血時には下記の3種類を基本の検査として受けていただきます。また患者様の症状や不正出血の状態によって、他の検査をお受けいただくこともあります。

子宮頚がん検診 5,500円
子宮体がん検診 6,600円
超音波検査 5,500円
婦人科検診
(子宮頸がん・超音波検査)
11,000円

※各自治体による婦人科検診は、承っておりません。

不正出血はストレスが原因でも起こる?

不正出血はストレスが原因でも起こる?

生活習慣が乱れたり、ストレスが溜まったりすると、ホルモンバランスが乱れ、不正出血を起こすことがあります。生理は女性ホルモンの働きでコントロールされているため、ストレスでホルモンバランスが乱れると、生理不順や不正出血を起こる可能性も否定できません。また、過度なダイエットも、ホルモンバランスを乱す原因となるため、注意が必要です。

不正出血が続くときはすぐに病院へ!

不正出血があっても、体調に大きな変化がない方も少なくないため、「病院に行くほどではない」と、症状を放置してしまいがちです。しかし不正出血は、病気が原因の可能性もあります。長期間続く場合や、毎月起こる場合には、医療機関で診察を受けるようにしましょう。一度検査を受けることで、患者様の不安を解消し、病気を早期発見することもできます。なお、不正出血は、出血しているときに受診するほうが、原因が見つかりやすくなるため、出血のあるときに池袋駅前婦人科クリニックまでご連絡ください。

当院は、さまざまな原因で起こる不正出血に対応しております。不正出血にお悩みの方は、どうぞお気軽にご相談ください。

不正出血のよくあるご質問

性行為後に出血することが多いのですが、病院を受診するべきですか?
A.はい。一度婦人科などで診察を受けてください。性行為の後に出血が見られる場合は、腟内や子宮頸部に炎症が生じている可能性があります。また、性感染症にかかっている場合や、がんの初期症状の可能性もあるため、できるだけ早く池袋駅前婦人科クリニックを受診しましょう。
不正出血があり、力むと鮮血が出ます。これは病気ですか?
A.不正出血時に力むと鮮血が出る際は、出血量が多いことが考えられます。出血量が多いからといって、一概に「病気」とは判断できませんが、大量の鮮血が出る場合は止血するためにも、早めに医療機関を受診するほうが良いでしょう。池袋駅前婦人科クリニックは、このような症状にも対応しているため、どうぞお気軽にご相談ください。
どのくらい不正出血が続いたら、病院を受診するべきですか?
A.不正出血が生じたら期間に関係なく、早めに医療機関を受診するほうが良いでしょう。出血量が少しだから大丈夫、1回しか出血がなかったから問題ないだろうと、受診を先延ばしにしているうちに、病気が進行してしまう可能性があります。そのため、おかしいと感じたら、すぐに池袋駅前婦人科クリニックにご連絡ください。
1週間ほど不正出血が続いていますが、病気でしょうか?
A.不正出血が1週間ほど続いても、病気とは断言できません。しかし、お身体に異常が生じている可能性も否定できません。そのため、早めに医療機関を受診し、不正出血の原因を調べ、適切な対処をするようにしましょう。なお、池袋駅前婦人科クリニックでも、このような不正出血のご相談をお受けしているため、どうぞお気軽にご相談ください。

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  • 2021/07/01